monthly oystergate 2006-07 


 

*Summary in English

スイカとライチ

 

夏の果物

今年初めてスイカを食べた。
最近のスイカは進化している。
久々に買った小玉スイカを割ってみると、白い部分がほとんどなく、外側の皮ぎりぎりまで赤い実がつまっていた。
しかも、種が少なくて、甘い。
高級果物店の特選スイカなどではなく、普通のスーパーで買った普通の小玉スイカなのに、である。
品種改良と糖度センサーのおかげだろうか?
日本人は昔からスイカに対する愛着が強いので、ここまで改良が進んだのだろう。

そういえば、香港の友人宅でスイカを食べたことがない。
暑い時期、香港の果物といえば、やはりライチ。
マンゴーやマンゴスチン、ドラゴンフルーツ、ロンガン、もちろんスイカも、市場に行けばおいしそうな果物がたくさん並んでいる。
しかし、なぜかこの友人宅ではライチをよく食べる。

厳密に言えば、ライチの旬は6月と7月、たった2ヶ月しかない。
それなのに、いつもこの家でライチを食べている気がするのはなぜだろう。
生粋の香港人家庭であるから、当然、冷凍ものなど買わない。
つまり1年のうち、この2ヶ月の間にこの家を訪れると、毎回必ずライチがおやつに出されていた、ということか。

かつて、この友人一家とシンセンにライチ狩りに行ったことがある。
彼らは木からもいだライチを、もいだその手でむしゃむしゃ食べていた。
周囲の中国人観光客も同様に、ものすごい勢いでライチを頬ばっていた。
その後、ライチをおみやげ用にも買い、香港の家に帰ってから皆でまた食べた。
朝から晩まで、すごい量のライチが消費されているのを目の当たりにし、
香港人のライチに対する情熱のようなものを感じた。

やさしい味だけでなく、手で皮をむいてすぐに食べられるのも、ライチのよさだろう。
ナイフも皿もいらない。
テーブルの上に新聞紙を広げて、皆でもくもくとライチを食べる。
日本人が夕涼みに、家族でスイカにかぶりつく姿に通ずるものがある。

そして、このように大量にライチを摂取しているくせに、彼らは毎回言うのである。
「これはナッツと同じで、食べ過ぎるとニキビができたり、鼻血が出たりするよ。食べるならほどほどにね」。
はいはい、と言いながら、その情報の真偽は確かめず、何気に今日まで来てしまった。
いい機会なので、それがガセかどうか、ちょっと調べてみた。

 

スイカとライチを食べ合わせる?

薬膳の考え方でいうと、彼らは正しい。
薬膳におけるライチは、唐辛子、揚げ物、干し肉と共に「燥火(dry fire)」に分類され、陰陽でいう陽にあたる。
「燥火」の食品をとると、皮膚の乾燥、唇のひび割れ、鼻血などの症状が起こることがあるとされている。
薬膳の対比表によると、「燥火」、つまり陽の食品が持つ力を弱めるには陰の食品、この場合は「清涼 (cooling)」と「寒涼(yin)」の食品をとるとよいそうだ。
「清涼」の食品には、ビール、レタス、さとうきび、アメリカニンジンなどがある。
「寒涼」の食品には、実がオレンジ色のメロンやハネジューメロンといった特定のメロン、緑茶、そしてなんと、スイカがあった。

つまり・・・ ライチでほてった体をスイカで冷やせる、ということか。
それなら今後は夏の風物として、日本ではスイカと一緒にライチを、香港ではライチと一緒にスイカを食べる、というのはどうだろうか。
この組み合わせで「糖朝」あたりがデザートを作ったら、体にもよく、おいしそうである。

日本でも昔から「悪い食べ合わせ」と言われるものがある。
中でも「スイカと天ぷら」は有名だ。
しかし、先の薬膳によれば、揚げ物は「燥火」で陽、スイカは「寒涼」で陰。
逆に陰陽の組み合わせがよい食べ物になる。
これまた真偽を確かめようと思い、この言い伝えのもとと言われる貝原益軒の「養生訓」をざっと見てみたが、該当する説明は見つからなかった。
次に何かの機会があるまで、これも真偽を確かめないまま過ぎてゆくのだろう・・・。



参照

英語版ウィキペディア
http://en.wikipedia.org/wiki/Chinese_food_therapy

 

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Lychees and Watermelons

During summer time, Japanese people savor watermelons.
On the other hands, HK people enjoy lychees in mainly June and July.

According to the thoughts of Chinese food therapy, each food is classified into "yin" or "yang".
They say that if you take "yin" food, it cools your body.
By contraries, if you take "yang" food, it gives heat to your body.
In the classification, watermelons are classified into "yin", and lychees are "yang".
So to speak, you can take watermelons and lychees together, to balance "yin and yang" within you body.

So, I think it may be nice that Japanese and HK people exchange or share their favorite summer fruits some time.

 


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