monthly oystergate 2006-05 


 

*Summary in English

香港と私

 

私と香港をつなぐのは?

写真集やガイドブックに限らず、香港に関する本はたくさん出ている。
その著者の方々のほとんどが、香港に住んだ経験があるか、今も在住されている。

私の場合、香港に頻繁に行っていた時期はあるが、どっしり腰を据えて住んだことはない。そして広東語もほとんどできない。
それを思うと、私には彼らのように香港を語る資格はないのだろうか、とふと思う。


香港世界での専門分野

香港に住んだことはないが、ニューヨークにはしばらく住んでいた。
自分名義でアパートを借り、身分証明となる社会保障番号を持ち、現地の銀行に口座を開いて小切手で支払いをし、地元の学校に通い、アメリカ人とともに働いてわずかながらも税金を払い・・・と、現地在住者として一通りのことはした。

ここで、「香港」と「ニューヨーク」を置き換えてみる。
香港本の著者の方々のように、私はニューヨークについて語れるか?
否、である。
ある程度の期間、そこに居住し、そこの言語が使えるからといって、その場所に関して語れるかというと、それは全く別の問題なのだと気づく。
表現力等ももちろんあるが、要はその場所との関わり方なのである。

かつて香港は、日本からツアー旅行で一番簡単に行ける外国だった。
行ってみたら、英語と中国語が混ざり合った不思議な文化が面白く、その後何度も訪れることになった。
私と同じような理由で「香港リピーター」になった人は多いと思う。
そして「訪港」を繰り返すうち、ある人は中国茶、ある人はホテル、またある人はB級グルメ、と、さらに深く香港世界に入り込んでゆく。
香港在住経験にかかわらず、香港を語る多くの人々はそういった各専門分野での知識がある。

自分にはそれがない。
では、自分と香港の関係ってナニ?と問う。


家族と友人がいる場所

初めて香港を訪れてから20年近く経った最近になって、やっとそれがはっきりしてきた気がする。
今となっては、私にとっての香港は「家族と友人がいる場所」なのである。

昨年、今年と、香港で続けて結婚式に参加した。
かつて小学生や悩める10代だったホームステイ先の兄弟が、成長して結婚する年齢になったのだ。

現代の香港人には珍しく、その家は大家族である。
今や、子どもたちも皆成長して、両親の住む小さなアパートから巣立っていったが、一声かければすぐに続々と集まってくる。
集まれば、仕事の話、家族の話、最近行った旅行の話、と話題は尽きず、アルバムの写真を回覧したり、みやげものを見せ合ったりと、にぎやかなことこのうえない。

そして彼らもローテーションでも組んでいるかのように、順に日本にやってくる。
来ればこちらでも、観光や食事をともにする。


20年来の関係の結末

そのようにしてこの20年は過ぎていった。

最近では香港に行っても、まず友達や家族と会う算段をし、残った時間で適当に街をぶらつき、帰ってくる。
みやげものもほとんど買わないし、新しい店も開拓しない。
毎回、ありきたりの「許留山」の
マンゴーデザートや「美心西餅」のチャーシューパイを買い食いするくらいだ。
それでも十分満たされる。

長い時間をかけて、香港と私の関係が遂に安定した、という感じである。
安定の後には必ず変化が来るのが、世の習いでもあるけれど。


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Hong Kong and Me

Why am I so interested in Hong Kong?
Why do I visit Hong Kong such frequently?

Some people are experts on something about Hong Kong,
such as Chinese tea, luxury hotels, or local foods.
And I am not like them.

But I have people whom I call "my family and friends" there.
They are now main reasons for me to visit Hong Kong, added to the interesting culture.
I have built the relationship with them for these 20 years and I hope it lasts forever.


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日本でいう「のし袋」。
紅に加えて、最近は金色もある。
Chinese Envelopes
for celebration.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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